キャンプに欠かせない!タープの生地や素材の特徴について
前回の記事では、タープの形状とその特徴についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
前回の記事「キャンプに欠かせない!おすすめタープの形状と特徴について」
https://riosol.jp/blogs/journal/tarp01
今回はキャンプに欠かせない、タープの素材とその特徴についてご紹介していきたいと思います。
まず早速ですが「タープ」の語源や意味をご存知でしょうか?
「タープ」という言葉は、船上等で使用される防水シートという意味の英語『TARPAULIN』が元になっていると言われています。キャンプでのタープは、雨や日差しを避けるために使用するので、なんとなくイメージしやすいかもしれません。
その雨や日差しを避けるための「タープ」。最も重要なタープの生地について、現在多く販売されている素材は、大きく分けて3つの種類があります。
1. 化学繊維(ポリエステル、ナイロン等)素材
2. コットン素材
3. ポリコットン(TC、T/C)素材
この3つの素材の特徴について、順に説明していきます。
1. 化学繊維(ポリエステル、ナイロン等)素材のタープの特徴
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- 軽量で持ち運びしやすい
- 防水性や耐水圧が高く、乾きやすい
- 火の粉は弱く穴が開きやすい
化学繊維(合成繊維)素材のタープは、3素材の中で一番軽量で山岳用タープにもよく利用されている素材です。防水性や速乾性に優れているので雨の日でも安心して使用することができます。しかしながら、火の粉に弱く、炎との距離に気を付けて焚き火などを行う必要があります。
2. コットン素材のタープの特徴
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- 吸湿性と通気性が非常に高い
- 火の粉に一番強く、遮光性も高い
- 高価で重量があり、耐水性が低く乾燥に時間がかかる
コットン素材のタープは、遮光性、吸湿性、通気性が、非常に高く、火の粉に強いというメリットがあります。コットンのナチュラルな風合いの良さが人気の理由のひとつだと思います。ただ、重量が一番重く(雨などで水分を吸うと更に重くなる)、耐水性も低いので大雨の場合は雨漏りするリスクや生地に汚れが染み込みやすいなどの問題もあります。また水分を吸収しやすい素材なので乾燥しづらくカビが生えやすいので、使用後は特にしっかりと乾燥させる必要があります。
3. ポリコットン (TCやT/C) 素材のタープの特徴
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- 火の粉に強くかつ影が濃いので年間を通して使いやすい
- 化学繊維素材とコットン素材の各利点のバランスが良い
- 化学繊維のものより重量があり、乾燥しづらい
ポリコットンタープは「ポリエステルの特徴である、丈夫でシワになりにくい、乾燥しやすい点」と「コットン素材の特徴である火の粉に強く※、通気性や吸湿性が高い」といった両方の利点をバランスよく兼ね備えています。また、コットン自体が水を含むと膨張するため、雨などで濡れても、素材自体が生地の隙間を埋めるため、耐水圧が低くても水が滴りにくくなっています。
一方で、化学繊維素材の物より重量があり、乾燥しづらく汚れがつきやい等のデメリットもあります。
※火の粉に強いですが、防炎素材ではありません。
今回は3つのタープの素材についてご紹介しましたが、どの素材が一番優れているということはありません。
重要なことは、自分のキャンプスタイルや使用しているギアに合わせてセレクトすること。例えば、焚き火にこだわる方はポリコットン素材やコットン素材が最適ですが、気軽にキャンプを楽しみたい方は、撤収時の速さや防水性、メンテンナンスのしやすい化学繊維素材のタープのほうが扱いやすく最適です。
もちろん、火力の調整やタープを張る場所の選定など、キャンプスキルを高めていけば、どの素材のタープでも問題なく使用できると思います。
タープがあることでキャンプの楽しみ方は更に広がります。もしまだタープをお持ちでない方、どれにしようか悩んでいる方は、ぜひ今回の記事を参考に自分のスタイルに合うタープを選んでみてください。