風呂場のパッキン、諦めてた。
ずっと気になってたのに、忙しさを言い訳にして目を逸らし続けて、気づいたら黒い点々が「もう住んでる」みたいな顔してた。某有名メーカーのカビ取りを何度買っただろう。吹きかけて、ラップして、朝起きたら流す、を繰り返しても、なぜか毎回うっすら残る。あの「うっすら」が本当に腹立たしい。
で、先月。近所のビバホームへ行ったとき、たまたまカビズバを見つけた。
正直に言うと、最初は「高いな」と思って棚に戻した

値段を見たのは最初に手に取った直後だった。1,200円ちょっと。税込みで確かそれくらい。
隣に並んでる某社のスプレーが298円だから、普通に4倍超えだ。「業務用」っぽい見た目と、黄色と赤のちょっと威圧的なパッケージが目を引いたから手に取ったんだけど、値段を見てそっと棚に戻した。その後、日用品コーナーをぐるっと一周して、また戻ってきた。
なぜかというと、さっき棚に戻したあと、ふと自分の手のひらを見たから。昨日、風呂掃除でブラシをかけまくって、ちょっと赤くなってた。それでも落ちなかったあのカビ。
「300円のを4回買っても同じ結果になるだけだな」と思ったら、急に1,200円が安く感じた。そういう計算ってどうかと思うけど、その瞬間はすごく納得感があったのでカゴに入れた。
帰宅して使ってみた。まず、匂いにびびる

帰ってすぐ使った。待てなかった。
ゴム手袋はあったけど、マスクを探したら洗面台の下にしかなくて、一瞬「まあいいか」と思ったけどやめた。換気扇フル稼働、窓開け、古いメガネで目を保護。完全装備で風呂場に立つ。
ボトルのトリガーを引いた瞬間、予想と違うものが出てきた。
「液体」じゃなくて「泡っぽいジェル」みたいな質感で、吹きかけた場所にねっとり張り付く感じ。これが市販の安いやつと全然違う。安いやつって、壁に吹いた瞬間にタラーっと垂れていくじゃないか。だから皆んなラップパックとかやるわけだけど、カビズバはそもそも垂れない。よくできてると思った。
臭いはすごい。プールの何倍かというレベルで、目がチカチカする感じがあった。マスクしてて正解だった。
20分待った。ただそれだけで結果が出た

説明書をちゃんと読んだら、数分〜数十分放置と書いてある。「数十分ってどのくらいだ」と思いながら、とりあえず20分に設定してタイマーを押して風呂場のドアを閉めてリビングに避難した。
その間、特になにもしてない。スマホを見てた。
20分後に戻ってシャワーで流したんだけど、これがもう、想像の3倍くらい気持ちよかった。
白い泡が流れていくにつれて、下から「これが本来の白さだったのか」というタイルの色が出てきた。特にドアのパッキン。真っ黒の点々が、普通に消えてる。擦ってない。ブラシも使ってない。ただ流しただけなのに消えてる。
変な話、少し怖かった。「これだけ効くなら、皮膚に触れたら大変だったな」という遅い後悔。次からはもっと慎重にやろうと思ってる。
一回、やらかした

これは書いておかないと不公平だから書く。
作業中に、持ってたボトルを少し傾けたときに一滴だけ飛んだ。着てたTシャツに。濃紺の、わりと好きなやつに。
気づいたのが10分後くらいで、その時点でもう手遅れだった。ぽつんとオレンジ色に脱色されてた。カビを殺す塩素が、染料も同じように殺したわけだ。当たり前といえば当たり前なんだけど、「そうか、そういうことか」という感じで地味にショックだった。
今は風呂掃除をするとき、捨ててもいい服を着るルールにしてる。
「毎日使う」ものじゃないと思ってる

これを使い始めて一ヶ月ちょっと経つけど、頻度はまだ一回しか使ってない。
1,200円という値段もあるけど、それよりも「強すぎて毎日使う気にならない」という感覚が正直なところだ。普段の風呂掃除はいつも通りの安いやつでやって、「あ、本格的にカビが出てきたな」というタイミングでカビズバを投入する、という使い方が自分には合ってると思ってる。
半年に一回か、良くて三ヶ月に一回。そのペースで使う「特殊部隊」みたいな位置づけ。
ホームセンターで買う理由が、実はここにある

ドラッグストアやスーパーでも似たような商品は売ってるけど、ホームセンターの棚は少し違う。
ビバホームで見たとき、同じ棚にプロ向けの資材が並んでて、カビズバはその流れで置かれてた。「生活用品」じゃなくて「作業用品」として扱われてる感じ、とでも言えばいいか。あの棚の文脈にいると、値段への抵抗感が少し変わる気がした。「ちゃんとした道具にはちゃんとした値段がある」という空気がある。
あと、店員さんに一回「これ効きますか」と聞いたことがある。答えは「よく売れてますよ」だった。それ以上でも以下でもない答えだったけど、なぜかすごく安心した。
向いてる人、そうじゃない人
正直なところを書くと、全員に勧めるつもりはない。
日常的な軽いカビや、週イチでちゃんと掃除してる人には多分オーバースペックだ。市販品で十分だと思う。カビズバが向いてるのは、「もう何をしても落ちないカビと向き合ってる人」だと思う。それと、賃貸の退去前に原状回復をしなきゃいけないとか、そういう「どうしても落としたい事情がある人」。
自分みたいに、見て見ぬふりをしながら腹の中でずっとモヤモヤしてたタイプの人間には、かなり刺さる商品だった。
1,200円で買えるモヤモヤ解消、と思えば安い。個人的にはそういう結論。
カビズバが手に入らない時の選択肢——Amazonと楽天で探せる代替品3つ
ホームセンターで見つからなかった、あるいはカビズバ以外も試してみたいという場合、オンラインで入手できる以下の3製品が選択肢になる。
比較表
| 製品名 | 種類 | 内容量・構成 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 【錫村商店公式】カリカリ落とし|Made in Japan| 岐阜県関市|掃除ヘラ| | 掃除用ヘラ | 単品 | 水垢・こびりつき汚れの物理的除去 |
| カビとり一発 185g 鈴木油脂工業 | カビ取り剤(塗布タイプ) | 185g | パッキン・目地の黒カビ除去 |
| カビキラー カビ取り剤 本体 1000g + | カビ取り剤(スプレータイプ) | 1000g | 浴室全般の黒カビ除去 |
【錫村商店公式】カリカリ落とし|Made in Japan| 岐阜県関市|掃除ヘラ|
カビ取り剤とは少し立ち位置が違う。これは岐阜県関市の刃物産地で作られた掃除用のヘラで、洗剤では落としにくい水垢や石鹸カスを物理的に削り取る用途で使う。カビ取り剤を塗る前に表面の汚れを落としておく、いわば「前処理」の工程で使うと相性がいい。国内製造という点が製品の特徴として押し出されている。
カビとり一発 185g 鈴木油脂工業
カビズバと用途が最も近い製品。ジェル状の薬剤をパッキンや目地に直接塗り込んで、根の張った黒カビに浸透させるタイプだ。鈴木油脂工業は業務用洗浄剤を手がけるメーカーで、この製品も「流れ落ちにくい」性質を活かしてゴムパッキンの黒ずみ処理に使われることが多い。185gという容量は、浴室ドアのパッキン数カ所を集中的に処理するのにちょうど使い切れるくらいのサイズ感だ。
カビキラー カビ取り剤 本体 1000g +
スプレータイプの定番として広く流通している製品。ピンポイントで塗り込むジェルタイプとは異なり、広い面に向けてスプレーして使う。浴室のタイル全体、天井、壁面など、範囲が広い場所の処理に向いている。1000gという大容量タイプなので、一度購入すれば浴室全体をまとめて処理しても使い切れないくらいの量がある。ジェルタイプと使い分けて、広い面はこちら、パッキンはジェルタイプ、という組み合わせで使う人も多い。
まとめというか、余談
記事を書きながら風呂場を見に行ったら、もうちょっとカビが出始めてた。一ヶ月ちょっとでこれかと思うと少し気が重いけど、「どうせカビズバがある」という謎の安心感もある。
それが良いことなのかどうかは、わからない。でも、カビを見てため息をついてたあの頃よりは、確実に気持ちが楽になってる。
